DevTools の新機能 (Chrome 109)

公開日

翻訳先言語: English, Español, Português, 中文, Pусский

翻訳者の technohippy さん、レビュアーの yoichiro さん、 lacolaco さん、 yoshiko-pg さんに感謝いたします。

DevTools の改善に興味がある方はサインアップして Google User Research にご協力ください。

Recorder: ステップごとのCopy asオプション、ページ内リプレイ、ステップのコンテキストメニュー

Recorder パネルの新しいコピーオプション

Recorder内で既存のユーザーフローを開いてください。これまでは、ユーザーフローをリプレイすると、DevToolsは常にそのページを開くか、リロードするところからリプレイを開始していました。

最新バージョンでは、Recorderはそのナビゲーションステップを独立して表示します。右クリックして削除すると、ページ内リプレイを実行できます!

その他、ユーザーフロー全体をエクスポートする代わりに、Recorderパネルでステップを右クリックしてクリップボードにコピーできます。この機能は拡張機能とも組み合わせて利用できます。例えば、ステップをNightwatch Testスクリプトとしてコピーしてみてください。この機能を使用すると、既存のスクリプトを簡単に更新できます。

これまで、ステップメニューにアクセスする手段は3ドットボタンしかありませんでしたが、ステップの好きな場所を右クリックすることでそのメニューにアクセスできるようになりました。

Chromium issues: 1322313, 1351649, 1322313, 1339767

パフォーマンスの記録の中で実際の関数名を表示

ソースマップが存在すれば、Performanceパネルのトレース内で実際の関数名とそのソースが表示されるようになりました。

Performance パネルの修正前後の関数名の比較

この例では本番環境ではソースファイルはミニファイされています。例えば、このデモでは、sayHi 関数は n と、takeABreak 関数は o とミニファイされます。

ミニファイ前と後のファイル

これまでは、Performanceパネルでトレースを記録すると、トレースにはミニファイされた関数名だけが表示され、デバッグが難しくなっていました。

最新の変更で、DevToolsはソースマップを読み取り、実際の関数名とソース内の位置を表示するようになりました。

Chromium issues: 1364601, 1364601

ConsoleとSourcesパネルでの新しいキーボードショートカット

Sourcesパネル内で次のようにしてタブを切り替えることができます: MacOS では、Function + Command + 上下カーソルキー。 Windows と Linux では、Control + Page upまたはPage down

さらに、Emacs と同様に Ctrl + NCtrl + P で、オートコンプリートの提案をナビゲートできます。例えば、Consolewindow. と入力した後で、このショートカットを使用してオートコンプリートを操作できます。

その上で、DevTools は行の一番最後でだけ右カーソルキーをオートコンプリートのために使用できるようになります。例えば、コードのどこかで編集しているときにオートコンプリートダイアログが表示されるとします。そこで右カーソルキーを入力するなら、おそらく、オートコンプリートの操作ではなく、カーソルを次の位置に移動することが目的でしょう。この UX の変更はあなたの作業意図により沿うものです。

Chromium issue: 1167965, 1172535, 1371585. 1369503

JavaScript デバッグの改善 {: #debugging } -->

今回のリリースには JavaScript デバッグの改善がいくつか含まれています。

  • new.target はメタプロパティで、このプロパティを使用すると関数やコンストラクタが new 演算子を使用して呼び出されたものかどうかを確認できます。 Consolenew.target をログ出力してデバッグ中にその値を確認できるようになりました。これまでは、new.target を入力するとエラーになっていました。 Show before and after comparison of new.target evaluation debugging.
  • WeakRef オブジェクトを使用すると、別のオブジェクトがガーベジコレクタに回収されることを妨げないように、そのオブジェクトの弱参照を保持できます。 DevTools はその値をインラインプレビューし、デバッグ中にコンソール内で直接弱参照を評価できるようになりました。これまでは、明示的に deref を呼び出して解決する必要がありました。 Show before and after comparison of WeakRef evaluation during debugging.
  • シャドウされた変数のインラインプレビューが修正されました。これまでは、表示される値が間違っていました。 Show before and after comparison inline preview for shadowed variable.
  • Sources パネル内の Scope ペインで、Generatorasync 関数内の変数名の難読化を解除

Chromium issues: 1267690, 1246863 1371322, 1311637

その他のハイライト

今回のリリースに含まれる、注目すべき修正は次のようなものです。

  • Styles ペインで無効な CSS プロパティに関するより多くのヒントをサポート - インラインの高さと幅、flex と grid のプロパティ。 (1373597, 1178508, 1178508,1178508)
  • シンタックスハイライトの修正。これは DevTools 内の最近の code editor の更新以降正しく動いていませんでした。 (1290182)
  • Recorder 内の blur イベントの後の input change イベントを正しくキャプチャ。 (1378488)
  • Recorder 内でのデバッグ体験を改善するために、エクスポートされる Puppeteer リプレイスクリプトを更新。 (1351649)
  • リモートデバッグの際の Recorder での記録とリプレイをサポート。 (1185727)
  • var() 内の特別な CSS 変数名のパースを修正。これまで、DevTools は var(--fo\ o) のようなエスケープキャラクタを含む変数のパースををサポートしていませんでした。 (1378992)

[実験的] ブレークポイント管理の UX 改善

この実験的機能を有効にするには、Settings > Experiments の下にある Enable re-designed Breakpoint Sidebar Pane in the Sources Panel を有効にしてください。

現在の Breakpoints ペインにはすべてのブレークポイントを見落とさないようにしてくれる視覚的な助けがほとんどありません。それに加えて、頻繁に利用される機能がコンテキストメニューに隠されています。

この実験的な UX の再デザインは Breakpoints に構造を持ち込むことと開発者がよく使用する機能、特にブレークポイントの編集と削除にすばやくアクセスできるようにすることを目的としています。

ハイライトは次の機能です。

  • 2つの Pause オプションが Breakpoints ペインにあります。オプションの意味がわかるようにテキストラベルが添えられます。
  • ブレークポイントはファイルごとに行やカラムで順序付けられてグループ化され、表示を縮小することもできます。
  • Breakpoint ペインのブレークポイントやファイル名にマウスカーソルを重ねたときに、ブレークポイントを削除、編集するためのオプションが新しく表示されます。

すべての変更は RFC (closed) で確認できます。フィードバックは こちら に残してください。

Show Breakpoint pane before and after the redesign.

Chromium issues: 1346231, 1324904

[実験的] 自動的な直接のプリティプリント

この実験的機能を有効にするには、Settings > Experiments の下にある Automatically pretty print in the Sources panel を有効にしてください。

Sources パネルはミニファイされたソースファイルを自動的に直接プリティプリントするようになりました。{ } pretty print ボタンをクリックすると取り消すことができます。

これまで、Sources はデフォルトでミニファイされた内容を表示していたため、開発者はプリティプリントボタンを手動でクリックして内容をフォーマットする必要がありました。しかも、プリティプリントされた内容は同じファイルではなく別の ::formatted タブに表示されていました。

自動直接プリティプリント修正前後のミニファイされたファイル

Chromium issue: 1164184

プレビューチャンネルのダウンロード

Chrome CanaryDevBetaをデフォルトの開発ブラウザとして利用することを検討してください。これらのプレビューチャンネルでは DevTools の最新機能を利用でき、最先端のウェブプラットフォーム API をテストして、ユーザーが遭遇するよりも先にあなたのサイトの問題を見つけることができます。

Chrome DevTools チームとの交流

新しい機能や、この投稿の変更、その他 DevTools に関することであれば何でも、意見があれば以下のいずれかを使用してご連絡ください。

  • 私たちへの提案やフィードバックはcrbug.comから投稿してください。
  • DevTools の問題は DevTools の More options   More   > Help > Report a DevTools issues を使用してレポートしてください。
  • @ChromeDevTools 宛にTweetしてください。
  • What's new in DevTools YouTubeビデオにコメントを残してください。

More DevTools features

関連する機能の完全なリストは、What's New In DevTools の英語版を参照してください。以下は、日本語に翻訳された内容の一部です。

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